KC-1専用電圧計・電流計の製作及びKC-1の改造A
メーターユニットをつくる
メーターは秋月電子で入手できる安価なものを使用しています。電圧計はDE-550 DC15V、電流計はDE-550 100μADC
コネクタは日本圧着端子製(JST) PHR-5(2.0mmピッチPHコネクタハウジング5P)、BPH-002T-P0.5S(PHコネクタハウジング用コンタクト)。
ケースはタカチTS-1。ハーネスはAWG24(途中で不足のため一部AWG26)。
・電圧計の配線は赤/プラス、黒/マイナスとしました。 ・電流計の配線は黄/プラス、白/マイナスとしました。 ・半固定抵抗器(2kΩ)を電流計と直列に接続 します。 |
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・コネクタハウジングへの配線は可能な限り短くします。 *マイナスのピンは1箇所省略しました。 |
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・この状態だと100μAを1.5Aと読み替えなければならず不便です。換算が容易ではありません。 |
電流計には、一般的に並列に抵抗を入れますが、本機では直列に入れています。
上記で半固定抵抗に2kΩを使いましたが、これは手持ちの関係です。この電流計の内部抵抗は1.8kΩですので計算上は200Ω程度になります。
電流計の換算が容易ではないので目盛り板を自作します。
・15V電圧計の目盛り板を外し、目盛り板よりやや大きめの黒い紙を載せスキャナーで 等倍で取り込みします。 ・画像ソフトで黒枠を印刷後の切り取り線として分るよう少しだけ残しトリミングします。 |
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・GIMP等のソフトで「V」を「mA」に書き換えます。「mA」の上に「x100」を追記します。 ・出力の大きさを何通りか変えながら普通紙に試し刷りをします。 ・最適な大きさになりましたら写真画質用紙に印刷します。 |
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・目盛り板を外し上記で作ったものと交換します。(紙の浮きに注意) |
目盛り板は上記の方法で作りましたが他の作り方もあります。ネットで検索すると沢山でてきます。
次は電流計の調整です。KC-1の構造上、電流値は内部回路で消費される分も(LEDランプ等)含みます。
・調整にはダミーロードが必要です。 *5Ω20Wのセメント抵抗を使用しました。8Ω、10Ω、12Ω等があれば計算し易いです。 |
電流計の読みは100倍です。単位はmAです。(メーターの針が15を指していれば1500mAつまり1.5Aです)
*ブレーカーを3Aにした時は読みを200倍します。
KM-1、KC-1と本機をつなぎ、KC-1の出力コネクタにダミーロードをつなぎます。可能な限り高入力抵抗の電圧計をダミーロードの両端に接続します。
KM-1をONしKC-1のディレクションスイッチをFWDあるいはREVにすると、ほんの少し電流計が振れます。20〜30mAと思いますが、この分を上乗せして
半固定抵抗器を調整します。【例】5Ωなので7.5Vを加えると計算上は1.5Aですが、内部電流を加味し30mA分余分に針が振れるよう調整します。
5Vの時1Aより少々大目に振れていることを確認します。次に、KC-1裏面のブレーカースイッチを3A側にして同様に確認します。
ブレーカーが1.5Aの時と3Aの時とではメーターの指示に若干の差が生じます。これはR20とR21のバラツキ(誤差)によるものです。
目盛りに3A用として10、20、30を書き加えるともっと読み易くなると思います。
*この改造で電流計が振れない場合はC4 220μ10Vのコンデンサがリークしている可能性があります。2台作りましたが1台この症状になりました。
購入から相当時期が経っていますのでコンデンサの劣化は避けられません。2台共220μ25Vのコンデンサに取り替えました。
前述しましたように本機は正確な値を示すものではありません。電圧計の内部抵抗が低いので実際よりもやや低い値を示します。また、電流計も
KC-1内部の消費も含まれますのでやや高めの値を示します。あくまでも目安です。
2015/06/07追記:無負荷でもスピードコントロールダイヤルを右に回すと電流計は100mA位を指します。これが原因で商品化しなかったのでしょうか?